第七回 ベトナム出前授業「奈良から日本文化をはこぶ」

  • 開催日:2016年12月18日(土)
  • ホーチミン市師範大学(MINISTRY OF EDUCATION AND TRAINING HCMC UNIVERSITY OF PEDAGOGY)大ホール ベトナム・ホーチミン市
  • ホン・バン国際大学(HONG BANG UNIVERSITY INTERNATIONAL) ベトナム・ホーチミン市

内容

Ⅰ.講演の部

  • 当研究所理事長 勝部月子 講義:日本の心―着物―『年中行事・冠婚葬祭・四季を含めた着物について』
  • 振袖着付け帯結びデモンストレーション
  • 着物ショー「琴・三味線の生演奏」

Ⅱ.展示の部

  • 四季の着物展示

Ⅲ.協力支援の部

  • スピーチコンテスト出場者に着物着付け

第7回目の日本文化の出前授業を、ベトナムホーチミン市師範大学で行いました。

参加者は10名(NPO会員3名、協力者7名)でした。

今回は、南東アジアの国々(8カ国)で日本語を学んでいる学生のスピーチコンテスト(Japanese Language Speech Contest for Students in Southeast Asian)の中で日本文化を紹介するということで、〝日本の心―着物―〟をテーマに実施しました。

まず、当研究所理事長 勝部月子による講義では、お宮前り・七五三・卒業式・成人式・結婚式をとりあげました。

日本の文化をより身近に感じてもらえるように、日本から持参した着物を現地の学生さんや先生方に着付けをし、NPOメンバーと共に舞台に上がっていただきました。

中でも、七五三の衣装を着てくれたベトナムの子供達はとても喜んで舞台に上がり、会場の雰囲気を和ませるとともに、拍手の嵐を運んでくれました。

また、現地のベトナム日本文化交流センターのチャン氏も、自前の着物で参加くださいました。

続いて、学生さんをモデルに、振袖の帯結びのデモンストレーションを行ないました。

琴の生演奏の中、約4mもある一本の長い布のような形から帯結びに仕上がる様子に、会場の皆さんは大変興味深くご覧になっていました。

締めくくりは、舞台上の琴と三味線の生演奏にあわせ、講演にご協力頂いた方々全員が和服姿で、大ホールの客席の間をウォーキングしました。

より日本を身近に感じていただけたことと思います。

展示の部では、大ホール前のエントランスにおいて、春夏秋冬4つのブースを展開し、着物の展示をしました。

春ブースでは、桜の花や鶴の刺繍が施された打掛や、夏ブースでは薄物といわれる着物の展示、秋ブースでは付け下げ等、冬ブースでは羽織や道行コート等、季節の柄の表現方法などからも、日本人がいかに季節に敏感で季節感を大切にするということを、少しは感じていただけたのではないでしょうか。

着物をとおして、日本の年中行事や婚葬祭に触れるきっかけになったことと思います。

着物を着てみるという体験や、実際の着物の展示を間近で見るということは、現地の学生だけでなく、参加した先生方からも高い評価をいただきました。

現地で日本語を学ぶ多くの若者に〝日本〟を届けるためには、もっと多くの参加者が必要です。

「日本人と日本文化」を届けるこの事業に、多くの方々の参加ならびにさらなるご協力をお願いいたします。

最後に、ホ-チミン市師範大学の先生方の御協力、並びに今回特別協力を頂いたベトナム日本文化交流センターのチャン氏に感謝いたします。